刀 (50)

刀 (50)

今回は日本刀の話である。自分は昔から日本刀に興味を持っており、中坊の頃は、日本刀の特徴である刃文の事が気になり、釘を打ち延ばして刀型にし、泥で刃文状の形を作り、台所のガスで焼いて、流しの水で焼き入れのような操作をしたことがある。その時のミニ刀は、今でも実家の引出しの中にあるはずである(ペーパーナイフぐらいにはなりそうであるが)。 祖父も日本刀の趣味があり、一振りの日本刀を所持していたが、終戦後、GHQの指令により提出せざるを得なくなり、それならばということで、タガネで断ち切り、残った柄側の部分を薪割りとして使っていた。自分は、その残欠によって、はじめて本物の刀を観察する事となった。良い刀だと言…